8月相場をどう見る?鶴のヒトコエとFXTFディーラーの視点

8月は「夏枯れ相場」になると言われますが、今年の相場はどのように判断すればいいか?世界三大市場で為替チーフディーラーを勤めたFXトレード・フィナンシャル社長執筆によるNews Letter「鶴のヒトコエ」を参考にしてみましょう。

FXTFの名物コラム「鶴のヒトコエ」は、長年のディーラー経験をもとに現在の相場に関して、鶴氏自らがストレードな言葉で解説している月一企画です。
「鶴のヒトコエ」東京・ロンドン・ニューヨーク世界3大市場でチーフディーラーを務めた鶴の視点

ドル円相場予測

110.00~113.50円をコアレンジとして110~115円レンジ定着のための値固め局面。ドルの上値が重たい展開を予想


(8月予測されるドル円のレンジ幅)

1、米国経済

・日米の金融政策の方向性の違い(米国:今年あと2回利上げ(9月、12月)来年3回の利上げ予想、日本:0金利政策継続)からファンダメンタルズ的にはドル堅調地合いが続く
・米株式市場の堅調地合いはドル円をサポートする大きなドル買い材料(ドル買い円売り)となり続ける→ドル買い材料

2、グローバルポジションの傾き

・グローバル投機筋の直近ポジション(シカゴIMM、7/24付け)は、ドル円は円売りポジションがトランプ大統領就任ドル買い局面ピーク時のほぼ半分くらいの量がこの1か月で積みあがっており、円売り圧力は高まっている

・目先は112^113円台はポジション解消のドル売りが出やすい環境から、ドルの上値を重くする要因となる
・心理的抵抗ラインの110円を下回るとロスカット発動によるドル売り円買いが一時的に出やすい環境
・目先は「ドル買い円売りの動き」が再開される→ドル買い材料

3、米貿易摩擦

・米国による対中関税約500億ドル(25%)のうち、約340億ドル部分を7/6に発動され、残りの約160億ドル分を後日公表する予定であり、かつ、2000億ドル相当(10%)への追加関税も秋頃予定されている
同関税措置を巡った交渉は長期的なものとなりそうであり(貿易戦争)かつ直近の中国元安(ドル高)についてもトランプ大統領から牽制発言もあり(通貨戦争)今後もその都度、リスクオフ(ドル売り)からドル円の上値を重くする材料となる

・トランプ政権は日米貿易不均衡是正への対応策として、為替相場の調整(ドル安円高)を挙げている。当面これらの貿易戦争が通貨戦争に拡大する可能性が高まっており、引き続きドルの上値を重くする要因となる。→ドル売り材料

ドル円まとめ

<中・長期予想>
「中長期的(年内)には米景気堅調、日米金利差拡大からドル高円安トレンドに回帰し110~115円レンジの円安を目指す展開」に7月は概ね沿った動きとなったものの、目先は年初来高値の113.50を上抜けていくというよりもドルの上値が重たく、しばらくは110~113.50円レンジ内で110円超のレンジ相場を形成するための値固め局面とのなる可能性が高い。

<短期予想>
・上値の目処は7月高値の「113.17円となるほか年初来高値の113.50円」
・下値の目途は今年安値104.63円からのサポートラインが守られるかどうか、現状「110.75円前後と7月安値110.27円」
・心理的サポートの110円、38.2%戻し(104.63-113.17)の109.91前後。ここを下抜けると今回のドル高円安トレンドは終了し、当面105円方向を目指した円高トレンドとなる

ユーロ相場予測

ユーロ・ドルは1.1500~1.1850ドルの狭いコアレンジのなか、ユーロの上値が重たい展開。ポンドもハードBrexit懸念が強く軟調地合い継続

(8月ユーロドルレンジ予想)

当面の動き

7月のユーロ・ドル相場は米欧金融政策の乖離(米:利上げ、欧:来年9月まで利上げなし)をベースにユーロは引き続き軟調地合いの展開が継続、1.15台後半から1.17台後半の狭いレンジ取引に終始。 当面、ユーロ・ドルは1.1500~1.1850ドルのレンジ、当面は狭いレンジ取引に終始する

短期取引

・ユーロ売りトレンドに変更はないことから‘ユーロ安牽制発言’や来年9月前の‘ユーロ金利引き締め’の思惑がでてユーロが買われた「1.1750ドル以上はユーロの戻り売りを丁寧に実行し、1.15ドル台で一部買い戻す」短期取引がワークしそう。ユーロ・ドルで6月に示現した1.1840ドルを超えてユーロが買われる可能性は低い

(下値目処について)節目の1.1500ドルを下割れしたらチャート的には2017年高安の50%押し:1.1448ドルとなる

FXTFディーラーの視点

ドル円、ユーロドルとも引き続き狭いレンジでの小動きを予想

ドル円相場ですが、上値を抑える要因となっていた日銀政策決定会合が終了したことで、まずは7月高値113.16円を試しにいく可能性が高いと考えています。しかしドル円の今年の高値が1月につけた113.38円であることや米国の保護主義的な貿易政策を考えると、高値更新は難しいのではないかと思います。

一方、下値も米経済1人勝ちの状況を考えると堅そうで、結局上にも下にも動きづらく、110円~113円を中心としたレンジ相場が続くと予想しています。

ユーロドルについて ECBは来年夏まで利上げしない方針であるのに対し、FRBは来年夏までに4回の利上げが予想されていることから、将来的には「1.15ドル割れ」を予想しています。しかし目先に関して言えば、11月6日に米中間選挙を控えてトランプ大統領のドル高牽制の動きが強まってきていることもあり、当面は1.15ドル~1.18ドルでの小動きになると考えています。

以上のコラムを参考にすると、やはり8月相場は一定の価格内に収まるレンジ相場になりそうです。詳しくはFXTFのHPや8月の鶴のヒトコエを投資の参考にして行きましょう。 →「鶴のヒトコエ」

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