ローソク足とバーチャート

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今回は基本中の基本に戻ってローソク足とバーチャートについて書くこととしました。 これは、前回のブログでも扱った「トレンドラインの引き方」をトレードパーティーで話した際に、「ラインを引く時は、ローソク足の実体で引くのか、それとも上下のヒゲも含めて引くのか?」質問をいただいたからです。その時の回答は「ヒゲも含める」というものでしたが、その理由も含めてローソク足とバーチャートについて書いていきましょう。

ローソク足とバーチャートの歴史

ローソク足は日本では普通に使われているチャートの表示形式で、江戸時代に本間宗久(1724~1803)が考案したと言われている世界で最も古いチャートです。当時、大阪の堂島では米取引が行われていて、その米相場の値動きを記録し更にはその値動きを予測するために酒田五法というローソク足の分析手法まであったというのですから驚きです。(*)


(*)異論もあるので書いておきます。堂島の米相場が取引所として整備されたのは本間宗久の死後といった見方もあり、そうだとするとローソク足も酒田五法も別の人間が考案した可能性もあります。ここではロマンも含め通説を取りますが、江戸時代18世紀にローソク足が使われ始めたという事実が重要ではないでしょうか。


いっぽうバーチャートの歴史は浅く、意外なことに米国の取引所で最初に使われたのはポイント&フィギュアで、だいたい1880年頃がテクニカル分析のスタートです。バーチャートは、値動きだけでなく時間経過も見るという流れで登場しましたが、登場時期は少なくとも1880年よりは新しいことは確かです。


当時の日本は米国よりも100年進んでいたと言っても過言では無いと思いますが、その後のテクニカル分析の発展という面では随分と遅れた感があります。特にPCが登場して以降の取引所のインフラ整備や投資家へのツール開発というところで、米国での取引環境が圧倒的に進み現在に至るということになります。

バーチャートの普及

そうした流れの中で、PCで利用できるチャートとしては最初に登場したのはバーチャートです。また、チャート集で有名なシカゴの週刊バーチャート集(正式名称は忘れましたが、毎週印刷されて送られてくる紙媒体です)で使われていたのもバーチャートですが、このバーチャートでは始値も無く高値・安値・終値の3本値によるチャートでした。この紙媒体のチャート集がベースとなって、後にはPCで利用できるプログラムへと発展していきますが、当初のバーチャートは3本値だったということが重要です。そして、トレードではいつの間にか先進国となった米国ではバーチャートがスタンダードとなりました。


そうなると、そもそも始値も無いバーチャートですから、ローソク足のように始値~終値を示す実体部分もありませんので1日のレンジと終値のみです。ですから米国のチャートでトレンドラインを引くという時には、そもそも高値あるいは安値どうしを線で結ぶということしかできなかったわけです。


冒頭に書いた答えの理由はここにあります。チャート上でトレンドラインを引く時に米国のトレーダーは実体とかヒゲという存在を意識することすらできなかったのです。ただ、そこがスタート地点であったため、トレンドラインを引く時には高値も安値も含め、つまりヒゲも含めて引くのがグローバルスタンダードだと言ってよいでしょう。


米国でローソク足チャートが広く知られるようになったのは、スティーブ・ナイソンがローソク足についての初の英語解説書「Japanese Candlestick Charting Techniques.」(日本のローソク足手法)を出版してからですが、これは1991年に初版が出ていますのでたかだか四半世紀程度の歴史です。そして、米国のチャートシステムにもあっという間にローソク足が採用され上昇と下降の流れが視覚的にわかると大好評になったというわけです。

バーチャートのメリット

さて、バーチャートよりもローソク足の方がメリットばかりのように思えますが、バーチャートにはバーチャートのいいところもあります。それは、チャートパターンを認識する時のバーだけなので見やすいということと、バーは幅1ドットで示すことが出来るため最低でも幅3ドットが必要なローソク足よりもより長い期間を表示することも出来ることになります。


ここで前回指摘したドル円の上昇トレンドがどうなったかを、ローソク足とバーチャートとで見てみましょう。
青の平行線で示した上昇チャンネルは、ピンクの丸印では下ヒゲでトライしたもののかろうじて維持し、その後矢印で示した5月23日に明確に終値で下抜けたことで、現在は上昇トレンドに終止符を打ち下降トレンド入りしたと考えることが出来る訳です。


このチャートの期間をもう少し長くしてバーチャートで表示してみましょう。 丸で囲ったようなリバーサル(反転)パターンがバーの幅が無い分見やすくなると思いませんか?ローソク足で事足りると思われる方も多いかもしれませんが、個人的にはチャートパターンはバーチャートのほうが見やすいのではないかと思います。 また、チャート自体に着色する(ローソク足を赤と緑の実体で示すのも一例)ことを考えると、試してみるとわかりますがバーチャートの方がすっきりしていて見やすいと思います。私の場合、PCの発達以前から使って慣れているということもありますが、今でもメインで見ているのは3本値のバーチャートだったりします。

◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。

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