DMI

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本日はMT4標準装備の指標からADX(Average Directional Movement Index)を扱います。通常DMI(Directional Movement Index)と呼ばれ、DMIの中にあるひとつの指標がADXとなります。

MT4のADXはローカルルール

ローカルルールと言うとゴルフやゲーム等でよく使われる言葉ですが、一般的には「ある特定の地方、場所、組織、団体、状況などのみで適用されるルール」のことです。

実はMT4に標準装備されているテクニカル指標にはローカルルールのものがあり、MACDにおける表示方法などはひとめ見てわかるので良いのですが、今回紹介するDMIなどは計算式を見ないとどうも他のチャートツールで表示されるものと微妙に違うと感じることとなります。

これは、式が正しい、間違っているという話でもなく、DMIの開発者であるワイルダー氏のオリジナルの計算式のバリエーションと考えた方がよいでしょう。MT4だけでなく各チャートツールに採用されるテクニカル指標にはオリジナルの計算式とは異なったものを意外と見かけるのですが、そうした場合にはそのツールが採用しているテクニカル指標で判断ことで問題ありません。

仮にチャートツールに移動平均線のみが採用されている場合、ひとつは単純移動平均、もうひとつは指数平滑移動平均(EMA)であるとしたら、これはどちらが間違っているというのではなく、それぞれの移動平均でのチャート判断を行うことになるというのと同じです。

どうしてもオリジナルのDMIを使いたい方はネット上にカスタム指標として存在しますが、上記の通りでここではMT4ローカルルールのDMIを使って説明していきます。

DMIとは

DMIとはワイルダー氏が考案した多くの指標の中でも、売買シグナルだけでなくトレンドの強さや過熱感などマーケット全体の状態を示すことが出来る優れたテクニカル指標です。

概要としては前日のレンジと当日のレンジを比較し、当日のレンジが前日に比べて上下どちらに動いたか、またその強弱を指数化したものです。

実際にドル円の1時間足チャートにDMIを示してみましょう。

初期表示から若干変えてあります。+DIが黄緑、-DIが赤、ADXが青となっていて、レベル表示に20と60をグレーの水平線で示してあります。パラメータは14期間です。

まず、DMIの簡単な見方ですが、以下のようになります。

上昇トレンド:+DI(黄緑)>-DI(赤)

下降トレンド;-DI(赤)>+DI(黄緑)

上記チャートでは2月1日、米国雇用統計発表の1本前の足(日本時間21時台)で、上昇トレンドへと転じています。わかりやすく言うならば、+DIのゴールデンクロスが起きています。つまり日本時間では22時の始値が買いシグナルとなります(黄色のラインマーカー)。その後、足にしてわずか1本の-DI>+DIというダマシ(水色のラインマーカー)を挟んで再び、上昇トレンドがチャートの右端まで続いていることとなります。

また強いトレンドを示している状態とは、ADXが最も上位にあることです。

強い上昇トレンド:ADX(青)>+DI(黄緑)>-DI(赤)

強い下降トレンド:ADX(青)>-DI(赤)>+DI(黄緑)

上記の上昇トレンドでは、ほとんどの期間においてADXが最も上位にありますので、雇用統計以降のドル円の買いは強い上昇トレンドであるという判断ができますね。

ADX

ADXの見方はトレンドの強弱であることが、上記の説明からも分かると思いますが、これを利用してトレンドの強弱あるいはもみあいを判断することもできます。

ADXが最も上位にあれば強いトレンドですが、トレンドが弱い状態とは一般的にADXの数値が20以下(あるいは15以下)の場合をいいます。上記チャートで数値が20以下の区間はチャートの中央部分のわずかな区間ですが、その時間帯はトレンドが弱い状態と言えます。

また、ADXが上昇して数値が60以上となった場合、トレンドが過熱し始めていることを示してます。上記チャートでは110円台に乗せたあたりの数値が60以上となっていて、ドル買いが過熱し始めていることがわかり、実際に110円の大台とも重なったこともあり、その後はやや水準を下げています。

もうひとつADXの面白い使い方として、トレンドの有無、つまりトレンド局面なのか、もみあい局面なのかを判断することができます。

トレンド局面:ADXが上昇

もみあい局面:ADXが下降

これは、上昇、下降がかなり多くの場面で見られると思いますが、直近のところではADXの数値が60以上となった後に下げてきていますが、引き続きADX(青)>+DI(黄緑)>-DI(赤)と強い上昇トレンドの最中であることも事実です。つまり上昇トレンドにおいて、一時的にもみあい局面を挟んでいるという読みになります。

さらにADXが最も上位で無くなり、-DI>+DIとなった際には下降トレンドに転じるということになりますが、DMIからはまだそのような状態にはなっていません。

DMIの部分は他のテクニカル指標でも読み取ることが出来る部分ですが、ことADXに関しては他に使い勝手が良い指標はあまり見つかりません。ADXのみを他の指標と組み合わせるという使い方も良いと思います。

ワイルダー氏が開発した指標には、RSI、パラボリック、DMI、ピボットなど誰もが知っている有名指標があり「ワイルダーのテクニカル分析入門」に詳細が書かれています。私がこれまで読んできたテクニカル分析の本の中でもお気に入りの解説書のひとつです。

◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。また、FXTFでは「ライブラリ」機能のサポートは行っておりませんので予めご了承下さい。ご利用の際はご自身の判断でお願いいたします。

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