トレンドラインの引き方とトレードへの活用方法

FX初心者にとっても最も基本的なチャート分析の方法となる、トレンドライン・トレンド分析の考え方や実際の売買への活用方法を解説します。また、トレンドラインの応用として、チャートパターンについても合わせて解説します。

0.はじめに

ここでは、「トレンドラインがどのような考え方で引かれるのか」、「トレンドライン(サポート・レジスタンス)でどうして相場が反転しやすいのか」「トレンドラインを実際の売買に活用するにはどうすればいいのか」などについて解説します。

また、トレンドラインの変形・応用としてのチャートパターンについても解説し、売買への活用方法を解説していきます。

サポートとレジスタンス

▼トレンド、トレンドラインについて▼
トレンド(相場の傾向)とは?トレンドラインとは?についてや、MT4のトレンドラインの引き方を知りたい方はこちらをご覧下さい。

1.点としてのサポートとレジスタンス

一般的に相場は、大きな上下と小さな上下を繰り返しながら変動しています。

現在の相場を見たとき、上昇または下落しかしていない相場があります。
そこから相場を遡ると、必ずどこかで過去の動きから反対に進んで来ていることが判ると思います。

下落する動きが“ある価格”で下げ止まり、上昇に転じた際、“ある価格”は少なくともここまでの間、安値として相場に認識されているはずです。
一方、上昇する動きが“ある価格”で上げ止まり下落に転じた際、“ある価格”は少なくともここまでの間、高値として相場に認識されているはず、と考えることができます。

そうすると、将来もし再び相場がこれらの価格に近づく動きをした場合、安値に近づくと割安感から買い注文が出やすく、高値に近づくと割高感から売り注文が出やすいと考えられます。

「1点」のみでサポートやレジスタンスを考えて見ても、相場の転換点となった安値や高値がそのまま将来の価格に影響を与えると考えられます。これが、点としてのサポートとレジスタンスの考え方の大前提です。

点としてのサポートとレジスタンス

1-1.どうしてサポートとレジスタンスで相場が反転しやすいのか?

最初に決まった安値(サポート)で相場が反転しやすい理由は、

価格が安値に近付くにつれて、売り手にとってはもう少し高い価格で売れるのではないかという心理が働き、売り手が売り注文を控えやすい一方で、
買い手にとっては少なくともこれまでの安値では買いたいという心理が働く中で、下落相場が次第に失速し始めると、過去の安値より少し高くても先に買いたいと考えるからです。
→割安感から買い注文が入りやすいため、下落から反転して上昇に転じやすい

点としてのサポート

最初に決まった高値(レジスタンス)で相場が反転しやすい理由も同様に、
価格が高値に近づくにつれて、買い手にとってはもう少し安い価格で買えるのではないかと考えて買い注文を控えやすく、
売り手にとってはこれまでの相場の高値で売りたいという心理が働き、過去の高値より少し安くても先に売ってしまいたいと考えやすくなると考えられます。
→割高感から売り注文が入りやすいため、上昇から反転して下落に転じやすい

点としてのレジスタンス

つまり、一度サポートやレジスタンスの水準が決まると、その先の価格に対しては割高感や割安感を伴うため相場に壁ができやすく、それが反転しやすい原因とするのが一般的な考え方です。

2.水平なトレンドライン(レジスタンスとサポート)

最初に決まったサポートやレジスタンスから一旦遠ざかった相場が、同じサポートやレジスタンスに向かって戻ってきた後、やはり同じ価格、または非常に近い価格で再び反転するような場合には、これらのサポートやレジスタンスは一段と強い相場の壁になっていきます。

同じ価格で何度か反転するとそのサポートやレジスタンスが強くなる理由は、
「相場の転換点になった最初の高値や安値が、将来の高値や安値に影響を及ぼしたということが証明されるため、相場の参加者に対してこのサポート・レジスタンスが今後も相場の壁になりそう、と更に印象付けられるからです。

この2点を結んだラインの延長線上の価格が、将来も高値・安値の相場の壁として続くとみなすことが、サポートライン・レジスタンスラインのチャート分析の考え方です。

水平のサポート

サポートライン・レジスタンスライン上での相場の転換点が2点から3点、3点から4点と続けば続くほど、そのサポートライン・レジスタンスラインはより強い相場の壁となっていくことが判ると思います。

もし、相場の転換点となった2点以上の高値や安値が同じ価格の場合(同じ価格水準で反転を繰り返したとき)、サポートライン・レジスタンスラインは水平なラインになります。

3.斜めのトレンドライン(レジスタンスとサポート)

もし、相場が反転した安値や高値の点が異なる価格になった場合、その2点を結んだラインは斜めに傾きます。

最初に相場が転換した点より2点目の相場の転換点が高くなるとき、何らかの上昇要因が相場に織り込まれたと考えられ、2点を結んだラインは右上がりになり上昇相場と考えることができます。

斜めのトレンドライン

逆に、最初に相場が転換した点より2点目の相場の転換点が安くなるとき、何らかの下落要因が相場に織り込まれたと考えられ、2点を結んだラインは右下がりになり下落相場と考えることができます。

斜めのトレンドラインを延長

3-1.斜めのラインを延長するときの考え方

右上がり・右下がりと斜めに傾いたラインを延長した価格は、今後も同じだけ上昇要因・下落要因が織り込まれ続けるだろう、と仮定したときの将来の相場の壁となる高値・安値の水準となる価格の連続を意味しています。

4.トレンドライン(サポート・レジスタンス)に従って売買する方法

これまでの話で、サポートライン・レジスタンスラインの延長線上はそれぞれ、将来相場の壁となると考えられる安値・高値の連続と考えることが判ったと思います。

4-1.売り注文を開始する価格は?

そのため、レジスタンスライン上の高値付近では、当然売り注文が集まりやすくなり、その価格以上に上昇することは難しくなります。

これがレジスタンスの考え方の基本です。この考え方に従ったのが、「レジスタンスの価格で売り注文」という売買手法です。

4-2.買い注文を開始する価格は?

一方で、サポートの安値付近では、当然買い注文が発注されやすくなるので、それ以上に価格が下落することは難しくなります。これがサポートの基本的な考え方です。

このサポートの基本的な考え方に従うのが、「サポートの価格で買い注文」という売買手法です。

4-3.実際に売買する上でのコツとは?

サポートと一致する価格は、買い手にとって誰もが買いたい目安の価格である一方で、売り手にとっては、安値では売りたくないという心理が働き、価格がサポートに近づくに連れて売り意欲は減っていきます。

また、レジスタンスと一致する価格は、売り手にとって誰もが売りたい目安の価格である一方で、買い手にとっては、高値では買いたくないという心理が働き、価格がレジスタンスに近づくにつれて買い意欲は減退していきます。

そうなると、実際はレジスタンスラインやサポートラインと一致する価格には届かずに、相場が折り返してしまう事も多いので、サポートやレジスタンス価格の少し手前の価格で発注した方が、確実に売買を始めることができます。

売買を開始する価格

4-4.損切り、ポジションの損失限定の考え方とは

ただし、サポート(安値)の価格を越えてまで売りの勢いがおとろえず相場が下落したり、レジスタンス(高値)の価格を越えてまで買いの勢いがおとろえず相場が上昇するときは、サポート・レジスタンスの前提が崩れる何らかの要因が加わったと考えるべきです。

サポート・レジスタンスの考え方の前提が崩れたと考えられるときは、その前提に従って開始した売買を諦める決断が必要となることを、常に意識することが重要です。これがストップロス(損切り、損失限定)の基本的な考え方です。

5.チャートパターンとは

チャートパターンは、2本の直線に挟まれた相場の形を元に将来の価格を予測するチャート分析方法です。これまで解説したトレンドライン・トレンド分析と同じく一般的なチャート分析の方法です。

チャートパターンには、三角形やダブル・トップなど、形によって15近いパターンがあり、特徴から大きくAとBの2種類に分けられます。

5-1.チャートパターンは大きく分けて2種類

Aは、三角形やチャンネルのように、2本の線が傾いているもの
と、
Bは、ダブル・トップやヘッド・アンド・ショルダーのように、1本または2本の概ね水平な直線でできているもの(2本のうち、どちらか1本だけが傾いているものもこちらに含める)です。

チャートパターン一覧

5-2.チャートパターン分析はトレンド分析の一種

通常、チャートパターンの2本の線は、現在の相場を間に挟む形になり、
・相場の上側にある線がレジスタンス
・相場の下側にある線がサポート
となります。
認識できる線が1本しかない場合も、レジスタンスかサポートのいずれかを見たに過ぎません。

つまり、チャートパターン分析とは、単純にトレンドライン(レジスタンス・サポート)を引くトレンド分析と同じことで、チャートパターンの各パターンは、トレンド分析の代表的な形として認識されたものと理解していただけます。

6.チャートパターンの各パターン紹介

これまでの解説で、チャートパターン分析とは、トレンドライン(レジスタンス・サポート)を引くトレンド分析と同じということが分かりました。ここでは、トレンドライン(サポート・レジスタンス)の考え方を元に、各パターンを紹介していきます。

6-1.トレンドパターンと揉み合いパターン

チャートパターンは大きく分けて2種類(A、B)あり、Aは2本の線が傾いているもの、Bは1本または2本の概ね水平な直線でできているもの(2本のうち、どちらか1本だけが傾いているものもこちらに含める)と分けました。Aはトレンドを表すパターン、Bは揉み合いを表すパターンと言えます。

ここからは、幾つかのパターンを例に考えていきます。

6-2.キーレベル(サポート・レジスタンス)パターン

2点目のサポートやレジスタンスが、1点目と同じ水準で決まった場合、この2点を結んでできるサポートラインやレジスタンスラインは水平線になります。

・水平または、水平に近いサポートラインを「キーレベル・サポート」
・水平または、水平に近いレジスタンスラインを「キーレベル・レジスタンス」
といい、3点以上で構成されている場合を、キーレベルとしてとらえる考え方もあります。

キーレベル

6-3.レクタングル(長方形)パターン

キーレベル・サポートとキーレベル・レジスタンスが同時に検知されたとき、「レクタングル・パターン」となります。レクタングルは「長方形」(rectangle)のことです。

レクタングル・パターンは、一般に「レンジ相場」と呼ばれる揉み合い相場の典型です。チャート・パターンのほとんどのパターンは、サポートラインとレジスタンスラインの2本の線で定義されていますが、サポートラインやレジスタンスラインは水平が基本であることから、このレクタングル・パターンはパターン分析の基本ということができます。

レクタングル

6-4.チャンネル・アップ・パターン

レクタングル・パターンのサポートとレジスタンスが、共に上昇の傾斜線になっている場合を「チャンネル・アップ・パターン」といいます。Aのトレンド・パターンに分類される中でも上昇の典型的なパターンです。

厳密には、2本の上昇線が並行のときに「チャンネル・アップ」とされます。

チャンネル・アップ・パターン

6-5.上昇・ウエッジ・パターン

チャンネル・アップ・パターンのうち、明確に先細り、サポートとレジスタンスが交わる位置がすぐ先に確認できるような、比較的短い期間でパターンが終わるものを「上昇・ウエッジ・パターン」として区別します。

上昇・ウエッジ・パターン

6-6.チャンネル・ダウン・パターン

レクタングル・パターンのサポートとレジスタンスが、ともに下落の傾斜線になっている場合を「チャンネル・ダウン・パターン」といいます。Aのトレンド・パターンに分類される中でも下落の典型的なパターンです。

厳密には2本の下落線は並行のものをチャンネル・ダウンとされます。

チャンネル・ダウン・パターン

6-7.下落・ウエッジ・パターン

チャンネル・ダウン・パターンのうち、明確に先細り、サポートとレジスタンスが交わる位置がすぐ先に確認できるような、比較的短い期間でパターンが終わるものを「下落・ウエッジ・パターン」として区別します。

下落・ウエッジ・パターン

6-8.上昇三角形・パターン

長方形(レクタングル)パターンのうち、安値が切りあがった場合(サポート側が上昇線となった場合)を「上昇三角形・パターン」といいます。A(トレンド)とB(揉み合い)の要素が一つずつ入っているパターンですが、レジスタンスが切り上がっていない以上はAのトレンドパターンとは言えず、「下値が切り上がっている揉み合いの相場」と考えます。

ただし、買い手だけが先に動いていると考えられ、最終的に上へブレーク(突破)する可能性が高いことから、上昇を示唆するパターンという見方もあります。

上昇三角形

6-9.下落三角形・パターン

長方形(レクタングル)パターンの、高値が切り下がった場合(レジスタンス側が下落線となった場合)を「下落三角形・パターン」といいます。A(トレンド)とB(揉み合い)の要素が一つずつ入っているパターンですが、サポートが切り下がっていない以上はAのトレンドパターンとは言えず、「上値が切り下がっている揉み合いの相場」と考えます。

ただし、売り手だけが先に動いていると考えられ最終的に下へブレーク(突破)する可能性が高いことから、下落を示唆するパターンという見方もある。

下落三角形

6-10.三角形(トライアングル)パターン

長方形(レクタングル)・パターンのサポートが上昇し、レジスタンスが下落した場合をシンプルな「三角形(トライアングル)パターン」といいます。レクタングルに次いで揉み合い相場の典型です。

三角形パターンの中でも、上下に対称(シンメトリカル)な正三角形が最も厳密なパターンとなります。相場がこの形をとる場合は、レクタングルよりむしろ究極的な揉み合いという見方もあります。

三角形

7.トレンドフォロー(順張り)の売買手法について

ここでは、トレンドライン(サポート・レジスタンス)に従って売買するトレンドフォロー(順張り)やその注意点について解説します。

7-1.誤解されやすい注意点

上で紹介してきたチャートパターンでは、全てサポートやレジスタンスに従った売買手法を活用できますが、特にAのトレンド・パターンでは、レクタングルと全く同じ売買手法は活用しません

水平な揉み合い相場を示すレクタングル・パターンで「サポート付近で買い」「レジスタンス付近で売り」の売買手法が等しく活用できるのは、トレンドが無い相場だからです。

7-2.上昇トレンドでやってはいけない常識

上昇トレンドのチャンネル・アップ・パターンでは、「高値(レジスタンス)で売り」は基本的にやってはいけません。上昇トレンドが発生している相場に反して売ることを「逆張り」といいますが、逆張りは禁じ手であることを理解しておきましょう。

特に強い上昇トレンドが発生している相場のレジスタンスで売ってしまうと、相場はあまり下落もしないまま上値を切り上げてしまう場合が多く、利益が出しにくいばかりか、損失になりやすいと考えられています。

7-3.上昇トレンドでの売買手法

上昇トレンドの相場の方向と同じ方向の買いトレードを「順張り」といいます。上昇トレンドでの売買手法は、この「順張り」をとり新規買い注文から開始することが基本です。

「順張り」でベストなのは安値(サポート)付近で買うことですが、上昇トレンドの相場に対してサポートまでの下落を期待すること自体が難しいことから、過去の高値を越えるタイミングで買うしかない場合も多くなります。このタイミングで買えれば、少なくとも次のレジスタンスまでの値幅は期待できます。

上昇トレンドでの売買手法

7-4.下落トレンドでやってはいけない常識

上昇トレンドの場合と同様に、下落トレンドが発生している中で、「逆張り」となる買い注文をするのは禁じ手と理解しましょう。

下落している相場がいくらサポートに達したからといって買ったとしても、レジスタンスまでの上昇はおろか、利益を確定できるチャンスは非常に限定的なものになります。

7-5.下落トレンドでの売買手法

相場の方向と同じ方向に売買することを順張りといいました。下落トレンドの順張りは「売り」です。下落トレンドでの売買手法は、この「順張り」をとり新規売り注文から開始することが基本です。

ただし、下落相場ではそもそもレジスタンスまで価格が上昇することは期待しづらく、過去の安値を割り込むタイミングで売るしかない場合も多くなります。このタイミングで売ることができれば、少なくとも次のサポートまでの値幅は期待することができます。

下落トレンドでの売買手法

7-6.トレンド相場で注意すること

上昇トレンド相場ではレジスタンスラインの見方に注意して下さい。レジスタンスラインは(逆張りになる)売り注文の開始価格の目安ではなく、上昇トレンドが継続していることを確認するためや、ポジションを利益確定で決済する価格の目安として考えましょう。逆に、

下落トレンド相場ではサポートラインの見方に注意して下さい。サポートラインは(逆張りになる)買い注文の開始価格の目安ではなく、下落トレンドが継続していることを確認するためや、ポジションを利益確定で決済する価格の目安として考えましょう。

また、相場のトレンドは永遠に続くわけではなく、レジスタンスやサポートが突破されてしまう場合も当然起こります。その突破したときの方向がポジションと異なる方向だった場合は、一旦手仕舞う(ポジションを決済する)など対策することが重要です。

※例)上昇トレンド相場で買いポジションを保有中に、価格が安値(サポート)を下方向に突破してしまった場合。

8.トレンドラインをブレイク(突破)したときの売買方法

相場のトレンドやチャートパターンは永遠に続くわけではなく、いずれはその相場を形作るトレンドライン(レジスタンス・サポート)が突破される可能性があることに注意が必要です。トレンドラインの突破に注意する理由は、サポートやレジスタンスが突破されたとき、トレンドの加速や反転につながる可能性があるからです。

つまり、何らかの理由によって、これまでのトレンドに従った相場の推移が期待できなくなり、これまでのトレンドの水準から外れて価格が推移する状況が、新たに発生したことを意味しています。

8-1.ブレイクアウト(放れ)とは

レジスタンスやサポートが突破され、これまでの相場トレンドから外れた水準で価格が推移していくことを、「ブレイクアウト(放れ)」と言います。

ブレイクアウトが起こる状況はいくつか考えれれます。

ブレイクアウト①上昇トレンド
 ①-A:これまで続いていた上昇トレンドが一段と上昇する(トレンドの勢いが加速)
 ①-B:これまで続いていた上昇トレンドが下落に転じる(トレンドが反転)

ブレイクアウト①上昇トレンド

ブレイクアウト②下落トレンド
 ②-A:これまで続いていた下落トレンドが一段と下落する(トレンドの勢いが加速)
 ②-B:これまで続いていた下落トレンドが上昇に転じる(トレンドが反転)

ブレイクアウト②下落トレンド

ブレイクアウト③トレンド相場
 トレンド相場が揉み合いに入る

ブレイクアウト④揉み合い相場
 揉み合い相場から、上昇トレンドまたは下落トレンドに入る

ブレイクアウト④揉み合い相場

8-2.ブレイクアウトに従って売買する

トレンドライン(サポート・レジスタンス)を突破した点をブレイクポイントといいます。実際にこのポイントが突破された場合は、トレンドに従って保有したポジションは一転して不利な状態に置かれるため、ポジションの決済を急ぐトレーダーが増えるなどして、相場が急な動きをとりやすい傾向があります。

ここからは、考え方が簡単な「ブレイクアウト④:揉み合い相場(トレンドが無い状態)からトレンドが発生する」場合を例に、ブレイクアウトを利用した売買方法について解説します。

8-2-1.ブレイクアウトで新規の買い注文から開始する

レジスタンスの基本的な考え方は「レジスタンスラインを越えないこと」だったため、その手前の価格で売るのが売買方法でした。しかし、高値(レジスタンス)を上に越えてしまった以上は上昇トレンドが発生する可能性が高いため、レジスタンスラインを越えた価格を追いかけて買うことになります。

レジスタンスの基本となる「高値(レジスタンス)で売り」の売買手法に対して、売りポジションの損切り(ストップロス)やポジションを反転させる最初の買いポイントでもあります。

順張りで新規買いの成行注文が基本ですが、ブレイクアウト時に相場が急激に動いたときは買えないリスクもあるため、あらかじめ新規買いの逆指値注文(buy stop)を発注しておく方法が一般的です。

8-2-2.ブレイクアウトで新規の売り注文から開始する

サポートの基本的な考え方は「サポートラインを割り込まないこと(越えないこと)」だったため、その手前の価格で買うのが売買方法でした。しかし、安値(サポート)を割り込んでしまった以上は下落トレンドが発生する可能性が高いため、割り込んだ価格を追いかけて売る(サポートラインを下に突破した価格を追いかけて売る)ことになります。

サポートの基本となる「安値(サポート)で買い」の売買手法に対して、買いポジションの損切り(ストップロス)やポジションを反転させる最初の売りポイントでもあります。

順張りで新規売りの成行注文が基本ですが、ブレイクアウト時に相場が急激に動いたときは売れないリスクもあるため、あらかじめ新規売りの逆指値注文(sell stop)を発注しておく方法が一般的です。

ブレイクアウト売買手法

▼指値・逆指値注文のイメージが知りたい▼
指値・逆指値注文の発注イメージについては、「MT4の使い方」コンテンツで図を使ってわかりやすく説明しています。

8-2-3.トレンド相場でも同じように活用できる

上記では、ブレイクアウト④「揉み合い相場がブレイクアウトして、上昇トレンドまたは下落トレンドに入る」場合を例にブレイクアウト時の売買手法を解説しましたが、たとえトレンド相場の場合であっても、違いはサポートとレジスタンスの2本の線がどちらかに傾いているだけですので、全てのパターンにおいて同じ売買手法を活用することができます。

ブレイクアウトをトレンド相場で活用

8-3.ブレイクアウト後の特徴や注意点

相場がレジスタンスやサポートを越えて上昇や下落をした場合、元のレジスタンスやサポートは、新たに反対の役割を果たすことになります。

例えば、図に示したようにサポートライン①を割り込んだ場合は、元のサポートライン①は、新たなレジスタンスライン②として機能していると考えることができます。そのため、当初のブレークアウト③のタイミングを逃してしまった場合は、レジスタンスの売買手法をとって、戻り売り④を開始するチャンスは残されています(高値・レジスタンス付近の価格で新規売り注文から開始する)。

ただし、当初のブレークアウト③の後、突破されたサポートラインが新たなレジスタンスライン②となったことを市場の参加者から同意が得られなかった場合、レジスタンスラインは脆弱(弱い)抵抗線となり、反対に突破されて元のレンジに引き返すケースもあります(ブレイクバック⑤)というケースもある。これは、「ダマシ」と呼ばれたり、「相場のアヤ」と言われ、結果的に当初のブレイクアウト③は失敗となります。

ブレイクバックされた相場は、最初のブレイクよりも急で長期的な動きになる傾向もあるため、充分な警戒が必要です(③)。

ブレイクアウト後の特徴や注意点